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歯医者さんが教える!根管治療におけるMTAセメントの効果②

投稿日:2022年10月5日

カテゴリ:ドクターズブログ

こまい歯科の小泉です。(vol403)​​

 

「MTAセメントを使えば何でも治る!」

というわけでは、残念ながらありません。

とはいっても、

MTAセメント(Mineral Trioxide Aggregate)

が登場したことによって

歯を抜かなければならなかったケースの中から

なんとか治るケースが出てきたことは画期的でした。

 

20年前、ちょうど私が歯医者になった頃は、

MTAセメントはまだ新しい材料で、日本では

まだほとんど使われていませんでした。

 

もともとはカナダのTorabinejad先生らが1993年に

MTAの試作型を開発され、

発展してきた経緯があります。

 

さらにそれからいろいろな研究により、MTAセメントは

・封鎖性に優れている

・殺菌性がある

・歯が折れにくくなる(耐久性向上)(←※ただし条件あり)

といった性質があることが判明しました。

 

こうした性質から、MTAセメントを使えば根管治療の失敗が

減るのでは?と考える人が増えたようですが、実際はそう甘くはありません。

 

どんな材料を使うにせよ、基本がまず大事です。

 

根管治療においても、物理的にまず汚れを取りきっていること、

その上で化学的に消毒・殺菌すること。

まずはこの2点がとても重要です。

 

これらが達成されていない状況では、MTAセメントを使っても

うまくいかないわけです。

 

また、いくら上手な先生が治療しようとも、

既に問題の歯において、全体的に細菌が浸透しきっていて、

もはや殺菌しきれないような状況、

という場合もあります。

 

これではMTAセメントがいくら素晴らしい材料だ、と言っても

治らなかったりします。

 

さすがに万能薬というわけではない点には気をつけなければなりません。

 

そしてもう2つ欠点があります。

 

1つは扱いがとても難しい、ということです。

根管充填に用いるにしてもケースを選ばないと

逆に失敗して逆効果な場合もあります。

 

もう1つは歯が変色する可能性です。

歯が変色するだけの問題ではありますが、前歯だと

歯の色が変わってしまいます。

根管治療後に歯をかぶせる治療をするなら問題ないですが、

単に穴を塞ぐだけ、という場合は要注意となります。

 

ネガティブな点も挙げましたが、

特性を踏まえ、条件を満たせば

抜歯を回避できるケースも多々出てきました。

 

そういう意味ではMTAセメントは

やはり患者さんにとって

福音と言えましょう。

 

※注意

MTAセメントは自費診療でのみ使用可能です。

予めご了承ください。

 

 

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