歯医者さんが教える!歯の神経を温存する治療①
投稿日:2022年7月7日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol361)
「歯の神経はできるだけ取りたくないです!」
という患者さんがとても多いです。
私も同じく歯の神経はできるだけ取りたくない、と考えています。
インターネットで調べておられる患者さんは、
MTAセメントを入れれば歯の神経を温存できるのでしょ?
とおっしゃられることがあります。
これはケースバイケースで
可能な場合はあるが適応範囲は案外狭い、というのが正解です。
ちなみにこの治療法は歯髄温存療法と呼ばれ、
世界的にもチャレンジされている治療分野
の1つです。
この歯髄温存療法は、文字通り、歯の神経を取るのを回避するのが目的ですが、
実際は歯の神経を全く取らない場合と、部分的に取る場合に分かれます。
この治療法の可否において、まず重要なポイントの1つが、
今現在、その問題の歯の症状があるかどうか?そして、その症状の程度です。
たとえば歯がすごくしみる、温かいものでズキズキする、噛むと痛いといった症状が
あるならば、この歯髄温存療法はまず無理です。
もしその状態で、無理矢理歯髄温存療法をした場合、
一時的に痛みが引く場合があります。
すると、患者さんはまず100%「治った」と思い込みます。
しかし実際には細菌が歯の奥深くにまで浸透していき、やがて
歯根の先で炎症を起こし、痛みがまた再発してくるのです。
一方、症状が弱いかほとんどない場合に、
虫歯が深くて歯の神経に接近しているケースも頻繁にありますが、
実はこれが一番やっかいです。
ここで先ほどの歯髄温存療法が出てくるのですが、
皆さんが思っているほど、実は適応範囲は広くありません。
続きはまた後日。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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