歯がグラグラする時はどうすればいいの?⑤
投稿日:2022年6月7日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の柴田です。
前回(前回の内容はここから読めます)は、歯が揺れる原因として歯根破折について説明しました。
今回は、歯がグラグラする原因としては最終回です。
⑤根尖病巣について説明します。
⑤根尖病巣
根尖病巣とは、歯の根の先に膿が溜まっている状態のことをいいます。
根の先に膿の袋があるので、歯が押し上げられてグラグラすることがあります。歯が浮いたように感じると訴える方が多いですが、実際に膿の袋によって歯が押し上げられているので、間違った表現ではありません。噛むと痛むことがあり、初期では夜も眠れないほど強く痛むことがありますが、数日もすると痛みは治まっていきます。膿が出口を探して歯の根の先の骨を溶かし、歯ぐきから膿が出るようになると痛みはなくなってきます。
原因は、神経を取った歯や神経が死んでしまった歯に細菌感染が起こり、歯の中で細菌が増えて歯の根の先から細菌が毒素などを押し出し、根の先に膿の袋(根尖病巣)が形成されることによって起こります。根の先にたまった膿は徐々に骨を溶かしていきます。この状態のことを専門的には根尖性歯周炎と言います。
根尖病巣は自然治癒はしません。悪化すると膿の溜まった袋が大きくなり、治療しても膿を取りきれず最悪抜歯になることもあります。悪化しないうちに歯医者を受診しましょう。
歯がグラグラする原因として考えられることは、
① 歯周病
② 外傷
③ かぶせ物の脱離
④ 歯根破折
⑤ 根尖病巣
があげられますが、グラグラする場合は大きな問題を抱えている場合が多いです。
早めに歯医者で治療することで、抜歯といった最悪のケースを避けることができることもあります。
グラグラした歯は放置せず、早めに歯医者を受診しましょう。
世田谷区・千歳烏山でグラグラする歯の治療に力を入れている歯医者をお探しの方は、こまい歯科までご相談ください。
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