なぜ歯が痛むのか?②
投稿日:2024年2月8日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol598)
★歯の痛みの種類
発生原因から4つに分類できます。
①侵害受容性歯痛(=歯原性歯痛):歯や歯根膜に原因があって生じる歯痛
②関連痛:歯以外あるいは痛いと感じる歯以外に原因があって生じる歯痛
③神経因性歯痛:末梢神経あるいは中枢神経の機能異常によって生じる歯痛
④心因性歯痛:心理的原因によって生じる歯痛
今日は2番目。
②関連痛
痛みの真の原因から離れた領域に起こっていると感じられる痛み。
例えば歯に原因があって離れた皮膚に起こる関連痛。
*上顎第二小臼歯の痛み→こめかみ
*上顎第一大臼歯の痛み→眼下領域の皮膚
(三条ら1979)は歯痛を訴える患者の52%と報告しています。
他にも、
1)歯以外の部位に原因があって歯に痛みを感じる
2)歯痛を感じる歯以外の歯に原因があって痛みを感じる
というのがあります。
1)歯以外の部位に原因があって歯に痛みを感じる
a)歯痛錯誤
原因歯と異なる歯に痛みを感じること。
一定のパターンがあるようです。(Glick,1962)
(原因歯) →(痛い歯)
A:下顎小臼歯 →上顎大臼歯
B:下顎第1・第2大臼歯→下顎第1小臼歯
C:上顎犬歯 →上顎小臼歯、上顎第1・第2大臼歯、下顎小臼歯
D:上顎第2小臼歯 →下顎小臼歯
もう1つ重要な法則は、
関連痛が真ん中を超えて反対側に行くことは絶対にないということです。
b)筋性歯痛・筋膜性歯痛
咀嚼筋、あるいはその筋膜に異常があって歯に痛みを感じる場合があります。
c)心臓由来の歯痛
メカニズムははっきりとはしていないようです。
Kreiner et al (2007)は心筋梗塞患者の4.2%に両側の歯に
痛みが起きることを報告しています。
d)神経血管性歯痛
片頭痛や群発頭痛といった神経血管性頭痛の際に歯痛が起きることがあります。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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