歯医者さんが教える!どんな名医であってもうまくいかない場合とは?③
投稿日:2021年12月16日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol266)
世界最高の名歯科医であっても手が出せない。
その状態の1つが親知らずの急性炎症です。(急性智歯周囲炎)
智歯周囲炎というのは、親知らずの周囲の歯肉、顎の骨といった組織に
炎症が起きている状態のことで、原因は細菌感染です。
ちなみに親知らずという名前は、他の歯とは違って乳歯がない状態から
いきなり歯が生えてくるため、親がこの親知らずの生え始めを知らないことに由来
していると言われているようです(他にも説あり)。
ですから、年齢的には15~25歳くらいに初めて発症することになります。
その時、親知らずの周りが腫れる、痛い、ということで
歯医者さんに駆け込んでくる患者さんがほとんどです。
その状態こそ、急性智歯周囲炎です。
以前、当ブログにも記載しましたが、
急性炎症が起きている時には麻酔がなかなか効きません。
まして智歯周囲炎はそのほとんどが下の顎で起きますが、
下の顎はなおさら麻酔が効きにくいものです。
こうなるとお手上げです。
よほど炎症がひどく、膿が相当たまっているのでしたら切開して
膿を出すという処置が必要になるでしょう。
そうでなければ、通常は抗生物質と消炎鎮痛薬を処方して、
患者さんにお飲みいただくほかありません。
患者さんの中には、
「忙しいので、今すぐ抜いて欲しい」
という方もいらっしゃいますが、麻酔も効かないのですから
どんな名医であっても必ず
「お薬を飲んで炎症を抑えてからにしましょうね」
としか、患者さんに言ってあげられないのです。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
■ 他の記事を読む■