歯医者さんが教える!どんな名医であってもうまくいかない場合とは?④
投稿日:2021年12月17日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol267)
世界最高の名歯科医であっても手が出せない。
いっぱいありますが、今日はまた、そのうちの1つをご紹介しましょう。
それは患者さんが歯医者さんに対して信頼感を持っていない場合です。
専門家の誰がどう見ても世界最高水準レベルの
技術・知識を持っている歯医者さんであっても、
患者さんがその先生を信頼していないのであれば、
これはもう無理でしょう。
さすがにそんな高い技術・知識を持っている先生なら
患者さんもさすがにわかるのでは?
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
残念ながらそれは幻想です。
(もちろん、分かる人は分かりますが、全員ではありませんので・・・)
近年ではマイクロスコープを使った歯の診療が広がり始め、
動画で治療中の光景を見ることができるようになってきました。
しかし、専門家であっても動画を数分見ただけでその先生のレベルが
高い低い、ということを判定しきることは難しいものです。
まして、患者さんにとっては得られる知識も理解できる範囲も限られており、
治療の良し悪しを判断できる範囲も同じく限られてしまいます。
担当の先生と患者さんとの間に信頼関係がどのくらいあるか?はとても大切です。
しかし、純粋に世界最高レベルの先生
(これはオリンピック金メダル4つ、5つ取るような話なので、
そんな先生は現実にはほとんどいませんが)
が目の前にいても、
患者さんご自身が
「この先生は信頼できない」
と思っているなら、治療もうまくいかないはずです。
結局は、患者さんご自身がその治療の良し悪しを感情だけで判定してしまうからです。
でも私はそういうものだとも思っております。
医療はどの分野でもそうですが、技術がない先生は話にならないし害でしかない。
大学歯学部卒業者のみが受験を許されている国家資格が設定されているのもそのためですよね。
技術は最低限あってしかるべきでしょう。
その上で、人(ひと)を診るのもまた医療の役目ですから、
技術一辺倒だけでは人を治すことはできない、と感じています。
名医って、あらゆるすべての要素を満たしていなければならず、
しかも相手によって自由自在に変化できなければいけないようなのです。
たとえば
「この欠けた所だけ治してくれれば良いんだ。
他の悪いところなんてどうでもいいからそういうのはほっておいてくれ」
という患者さんに対して、全体を見て最善と考えられる治療行為をしてもダメで、
要望の部分を過不足なく治療できるかどうか?で名医かどうか?を判定する人だって
いるわけです。
中長期的には、そんな治療は長持ちしないことがわかっていても、です。
世の中にはいろんな人がいて、いろんな考え方がありますから、
答えも何億通りも存在してしまう。
人間が人間を診る。本当に難しいですね・・・。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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