歯医者さんが教える!痛くなかった歯が治療したら痛くなった本当の理由①
投稿日:2022年6月1日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol341)
「今までは何ともなかったのに治療したら痛くなった」
という経験はありますか?
これにはいろんな場合がありますが、
実はここに誤解がとても起きやすい点があるのです。
最も多いと思われるのは、
①虫歯が歯の内部でゆっくり進行していて、実は既に歯の神経が炎症してだめになっている
②歯根の先に膿がたまっていたり慢性の病変がある
③進行した歯周病
④神経のある歯に新たに詰め物やかぶせ物を入れた
あたりかと感じます。
たとえば
①虫歯が歯の内部でゆっくり進行していて、実は既に歯の神経が炎症してだめになっている
こういう歯を治療する場合、歯医者さんも患者さんも気をつけなければなりません。
患者さんご自身は、
とにかく痛いほど悪い、逆に言えば痛くなければ悪くないと考える人が
実はほとんどです。
一方、歯医者さんは
レントゲンと実際の所見、症状などを総合して診断しますから
痛みが無くても医学的に悪いと考えられれば悪いと判断するものです。
この時点で既に患者さんにも歯医者さんにもギャップが生じてしまっているのですが、
患者さんがよく理解しないまま治療を開始してしまうと、問題が起きやすいでしょう。
一方、上記①~③のような歯科における慢性炎症は、
「治療したら痛くなる」のはごくごく自然現象なのです。
しかし、治療前は原因となる細菌たちもおとなしくしています。
炎症も慢性=下火ですから、痛みなどほとんどありません。
でも、悪くなっている部分を取り除かなければ治療にはなりません。
ところが、悪い部分は慢性炎症であってもその期間が長ければ長いほど
痛みが出やすかったりします。
それで、真面目な歯医者さんほどちゃんと悪い部分を取ろうとして、
かえって痛みが出てしまう、ということもあり得るのです。
そういう意味では適当に治療する歯医者さんのほうが
痛みが出づらく、患者さんからは高い評価を得てしまう、という
何とも皮肉な結果になってしまったりもします。
もちろん経験・知識・知恵を積んだ歯医者さんなら、
なるべく苦痛を減らすよう配慮してくれるかもしれませんが・・・。
世田谷区・千歳烏山でなるべく痛みを抑えた歯の治療をする歯医者
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