マイクロスコープ治療によって腫れた歯の温存ができたケース②
投稿日:2020年10月28日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol81)
上の奥歯が腫れた患者さんの
マイクロスコープによる根管治療です。
MB2と呼ばれる神経が取り残されていることを発見しました。
グライドパスと呼ばれる、歯根の先までの道筋を確保する作業を
ニッケルチタンファイルという繊細な器具で行います。
ニッケルチタンファイルで根管拡大をしたところ、
MB1とMB2がつながっていることが判明しました。
また、MB1とMB2の間の歯質に細かい溝があることも判明しました。
そのためMB1とMB2の間の溝も除去していきます。
マイクロスコープを覗きながら、慎重に超音波チップで削っていきます。
慎重に慎重に、着実につなげていきます。
つなげたところ、MB1とMB2の下に神経がまだ残っていたので
除去し、清掃、消毒しました。
いかがでしょう?
もう一度治療前の写真を出してみますね。
全然歯の形が違いますね。
こういったかなり繊細な作業を
マイクロスコープを使った根管治療では
ひたすら積み重ねていくのです。
だから、
治療する歯医者さんは技術を当然要求されますが、
同時に多大な忍耐力も必要とされます。
想像してみてください。
わずか2センチ弱の歯、ましてその中の根管は直径1mmもないのです。
今回発見したMB2は直径0.15mmの器具が何とか引っかかる程度でした。
しかも器具が入りづらい方向でしたので大変な労力でした。
ただ、ここまで治療を進めた結果、
次のアポイントで来院された際に
腫れと痛みが引いた
とおっしゃっておられました。
どうやら抜歯を免れたようで、
患者さんも私もほっと一安心した瞬間でした。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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