歯医者さんが教える!意図的再植ができないケース
投稿日:2025年1月27日
カテゴリ:ドクターズブログ
千歳烏山KI歯医者の小泉です。(vol731)
意図的再植という方法は、
実はすべてのケースでできるわけでは
ありませんのでご注意ください。
典型的な例ですと、
歯根が2つ、3つに分かれているケースです。
特に歯根が大きく開いている場合には、
意図的再植がそもそもできなかったりします。
しかも歯が骨にしっかり埋まっている場合は
わざと抜く過程において歯が折れてしまったり、
歯を分割切断しない限りは抜けなかったり、
ということで意図的再植を目的とした抜歯ができない
という事態が十分に起き得ます。
また、よくあるのが
「痛くないから治療しなくていいや。」といって
ずっとそのままにしてしまって、ついに限界を超えて
痛みや腫れなどが出てきたケース。
こういったケースの多くは、
顎の骨に慢性の炎症が長期間に渡って起きており、
慢性硬化性骨炎
といって、顎の骨が異常に硬くなってしまっている状態
であることがほとんどです。
すると、わざと歯を抜こうとしても
顎の骨が硬くて歯が抜けない
顎の骨と歯の一部が癒着して(=くっつく)歯が抜けない
という事態も起き得ます。
それから歯周病が原因で歯を抜かなければいけないケース。
これはそもそもですが意図的再植の対象外です。
なぜなら、歯周病で歯を抜かなければいけないケースというのは
肝心要の歯根膜という組織が無くなってしまっているから
です。
他にも、歯が短すぎる、感染が重度、
という場合には意図的再植の対象外となり得ます。
いずれにしても担当医の先生の診断に加えて
施術を受けようとする患者さんにもいろんなご理解が
求められますので、もしこの方法をご検討される場合には
よくご相談なさってみてください。
をお探しの方は千歳烏山KI歯医者までご相談ください。
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