歯医者さんが教える!歯の治療が1回で終わらない理由④
投稿日:2021年1月13日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol109)
前回までの記事で、歯の治療はそう簡単でない、という点を簡単にご紹介しました。
本当はもっともっと大変です。患者さんが微妙に動く状況で
数ミクロン単位の精度で仕事しなければいけないのですから。
しかも、暗くて狭いお口の中での作業ですので
そうそう5分10分で終わるのは至難の業です。
それに加えて、私は虫歯で穴があいたから塞ぐ、かぶせる、というような
短絡的な治療では意味がないと考えております。
それは、原因を考えず結果(=虫歯でできた穴)だけを
治している行為そのものだからです。
これは火事にたとえるとわかりやすいでしょう。
歯=建物、虫歯=穴、虫歯菌=火
だと思ってください。
建物が火事で壊れて穴があいた状態だとします。
この時、皆さんは建物に空いた穴を
真っ先に塞ごうとしますか?
そんな人はこの世の中に1人もいないですよね?
だって、火事なのですから。
まず火を消しますよね?
はい、虫歯治療も同じなのです。
歯に虫歯ができて穴が空きました、穴を塞いでおしまい。
おかしくないですか?
なぜ、穴が空いた原因の火を消すことを考えないのでしょうか?
火=虫歯菌に置き換え直せば、
「虫歯でできた穴は塞ぐけれども
それよりもまず虫歯菌を取りましょうよ、
お口の中をきれいにしましょうよ。」
というお話なのです。
だから、真の虫歯治療をするならば、
(1)虫歯治療の下準備として
①歯肉の健康を整える
②歯の表面の虫歯菌を取る。
(2)それから虫歯治療をする。
この順序が正しいわけです。
だから、
「治療が1回で終わればいい」
という気持ちはわかるのですが問題のある考え方だと思いませんか?
という方はこまい歯科までご連絡ください。
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