歯医者さんが教える!虫歯検出装置ダイアグノデントの真実
投稿日:2021年5月17日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol167)
虫歯を発見するための装置の1つとして、
ダイアグノデント
という機械があります。
患者さんの中には
インターネットを検索して、
ダイアグノデントを使う歯医者さんを
一生懸命探して、
見つけ出してその歯医者さんに行く、
という方もいらっしゃるようです。
ただ、声を大にして言いたいのですが、
ダイアグノデントを過信しないでくださいね!
ダイアグノデントは確かに当院にもあります。
虫歯判定に悩むケースでは役立つ場合も確かにあります。
しかし、問題は使い方、そして診断の仕方です。
詰め物がされていたり、
表面が水や唾液などに濡れていたり、
機械の先が斜めに当たっていたり、
歯の表面についている着色や汚れ部分を測定してしまったり、
といったことがあるだけですぐ
数値が跳ね上がってしまうことがよくあるのです。
それに、そもそもダイアグノデント自体、
数値の大小や絶対値で判断する性格の機械ではないのです。
ご参考までに、
メーカーからは
数値の目安として「予防への力点の置き方と歯の厚み」から
25⇒ドイツ基準(厳しめ)
40⇒通常
60⇒予防重視
という提示がされてはいますが、
同時に
「数値はあくまでもひとつの診断材料としてご使用ください。」
と明記されていることからも明らかです。
私は10年以上前にメーカーが示していた数値30を
ずっと一つの目安としてきましたが、
30オーバーだから絶対治療しないといけない
というような安易な診断はしません。
あくまで様々なファクターを考慮して総合的に診断するようにしています。
虫歯の「診断」って意外と奥が深いですし、とても難しい面もあります。
ダイアグノデントは確かに便利な一面もありますが、
あくまで診断の1つの手段にすぎないし、
それ1本槍で診断すること自体がおかしく、
虫歯という疾患(を持った人間)に向き合うには脆弱な部分も多々ある・・・。
20年近く歯科の現場で診療してきてつくづくそう思います。
お探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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