歯医者さんが教える!治療中の歯を放置していたらどうなるの?②
投稿日:2021年3月8日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol138)
Q:治療中の歯を放置していたらどうなるの?
A:どの患者さんにも共通しているのが、
むき出しになってしまった歯の内部で相当虫歯が進行している
ということです。
治療中の歯を放置している場合で圧倒的に多いのが
根管治療(歯根の消毒、歯の神経の処置)
をしている最中の中断です。
こういう場合、歯の内部、つまり象牙質がむき出しになっています。
しかも、本来歯の神経があった管までむき出しになっているのです。
一方、私達人間の歯はとてもよくできています。
歯の一番外側にはエナメル質という白くてわずかに透明で、硬い層があります。
これは水晶玉くらい硬いですし、そう簡単に虫歯にはなりません。
例えて言うと、エナメル質は皮膚と同じです。(実際、人体発生学的に皮膚と同じ由来です)
皮膚は外敵から身を守る強固なバリアになっています。
だから、コロナウイルスに触ったからと言っても
そう簡単にその場で触った手からウイルスが
体内に侵入することはまずあり得ません。
これと同じことが歯のエナメル質でも言えるのです。
つまり、いくら虫歯菌が歯の表面にくっついたとしても、
その場から歯に虫歯ができるわけではありません。
炭酸が好きで毎日飲んでいるとか、甘い物ばっかり四六時中食べている、
といったような極端なケースであれば1年程度でも虫歯が進行してしまうかも
しれません。
しかし、そうでないならば、エナメル質が存在していれば1年程度は
何とかしのげる可能性が高い。
それくらい虫歯に対する防御力がエナメル質にはあるのです。
ところが象牙質がむき出しとなれば、この防御力がないため、
どんどん歯が虫歯になってやられていきます。
経験上、半年~1年程度も治療途中で中止、
つまり象牙質むき出しの状態で放置された場合、
だいたい悲惨なことになっています。
思い当たる方はお早めにお近くの歯医者さんを受診されることを
ぜひおすすめいたします。
世田谷区・千歳烏山で虫歯治療をご希望の方は
こまい歯科までご連絡ください。
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