どの歯が痛いの?
投稿日:2020年1月11日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の石川です。
患者さんで右上一番奥が痛いと言って来院する方がいます。
この訴え、意外と間違えていることが多いです。よくお口の中を見てみると実は右下の歯だったりします。ご本人もびっくりしていたり、腑に落ちない顔をしているときがあります。
前歯の痛みで間違える患者さんはあまりいませんが、奥歯に行くほど間違えやすくなります。
特に一番奥の歯(第二大臼歯)とその手前の歯(第一大臼歯)は区別がつく患者さんは半分いるかどうかという感じです。
さらに歯の痛みは三叉神経という顔面の知覚や運動をつかさどっている所が感じます。上の歯はそこから伸びた2番目の枝、下の歯は3番目の枝によって痛みが伝えられます。同じ神経から伝わっていくので脳が正確に処理できなくなってしまっているのです。
そういう事情があるので患者さんが分からなくなってしまうのは仕方のないことなのです。
ですから、私たち歯科医師は患者さんの訴えた場所だけではなく、隣の歯や上下も含め周りの歯を注意深く診ていきます。レントゲンも痛い部位だけ撮るのではなく、お口の中全体が撮れるものが必要になってくるのです。
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