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歯医者さんが教える!歯の神経を温存することの難しさ①

投稿日:2022年9月1日

カテゴリ:ドクターズブログ

こまい歯科の小泉です。(vol387)

 

歯の神経を温存することって、実は意外と難しい

ということをご存知でしょうか?

これには大きく分けて3つの要素があります。

1つ目は診断。2つ目が技術。3つ目は患者さん側の部分です。

 

実はインターネット上では技術の部分だけ強調されて論じられている記事が圧倒的に多いのに、

どういうわけか1つ目と3つ目はほぼ触れられていないのです。

 

1つ目の診断ですが、これがまず難しい部分です。

 

歯の神経が温存できるか否か?を判定することにおいて、

治療前の段階で100%全部わかるなら誰も苦労しません

 

例えば難しいケースの1つにこういうのがあります。

 

治療前に患者さんの自覚症状がほぼゼロで、

レントゲン撮影したり、

歯医者さんが歯に風をかけたり、

冷たい物を当てたり、

微量の電気を流す機械を当てたり、

歯を弱い力でノックしたり、

など、いろんな検査をしても異常なし、となった場合です。

 

こういう場合、歯医者さんなら誰もが

常識的には「問題ない」と判定し、歯の神経を温存しにかかる場合が多いと思います。

 

ところが、こういうケースで困るのが、治療した後に痛みが出てくる場合があること

なのです。

しかも、その痛みがいつ出てくるのか?が全く予測もつきません。

 

にわかに信じがたいとは思いますが、実際にそういうケースは存在します。

 

私の恩師の1人も、「歯科は診断が一番難しいよ」とおっしゃっておられましたが、

20年間歯医者をやってきて、つくづくそう思いますし、ずっと肝に銘じてきました。

 

歯の神経を取る方が短期的には痛みが出にくいですから、

患者さんの中にはきっと高く評価される場合もあるかもしれません。

 

幸い、私の患者さんの多くは

痛みが出ても評価してくださることのほうが圧倒的に多いです。

 

しかし、私が全てを見抜くことが出来ず、

痛みが出てしまった時にはいつも

「歯の神経をあの時取っておくべきだったろうか?」

と自問せずにはいられません。

 

もちろん結果論だしベストを尽くした以上は仕方ないのですが・・・。

 

本当に診断って難しいものなのです。

 

 

世田谷区・千歳烏山で歯の神経をできるだけ温存しようとする歯医者

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