歯医者さんが教える!歯の神経を取ると痛みは消えるのか?
投稿日:2023年3月16日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol480)
痛くて歯医者さんに行ったら、
「歯の神経を取らなければいけない」
と言われたことはありますか?
多くは虫歯菌が歯の神経に入っていて、
しかも歯の神経(=歯髄)に炎症があって、
もはや治らない状態に陥っている、という場合が
該当します。
その場合は確かに歯の神経を取れば、痛みが取れる確率は
かなり高いと言えます。
しかし、中には歯の神経を取ったのに痛みがゼロにならなかった、
というケースも実在します。
では、なぜそのようなことが起きると思いますか?
①肉眼治療で根管治療をしてもらった場合
②マイクロスコープを使った精密根管治療をしてもらった場合
③治療に至るまでに相当の時間をかけてしまった場合
④歯自体に亀裂が入っている場合
⑤歯以外に痛みの原因がある場合
この5つで分けて考えてみましょう。
①肉眼治療で根管治療をしてもらった場合
この場合で多いのが、根管内の感染物質・歯髄組織を取りきれていない、
あるいは消毒しきれていない、といった可能性が考えられます。
しかし、肉眼で治療している以上はその可能性はどうしても起き得ます。
なぜなら歯医者さんには歯の中(根管)までは見えないので、
盲目的な治療になってしまうからです。
②マイクロスコープを使った精密根管治療をしてもらった場合
マイクロスコープを使って治療してもらったにも関わらず、痛みが残ってしまう場合
もあり得ます。
その場合、上記の③④⑤のどれかに当てはまっている場合もあります。
また、歯の構造自体が複雑で、マイクロスコープを使って観察できる範囲には
問題なくとも、感染が取りきれないケース、というのも考えられます。
(=精密根管治療の限界)
③治療に至るまでに相当の時間をかけてしまった場合
たとえば最初に痛みが出てから2年、3年と経ってしまった、という患者さんが
ちらほらいます。
そういう場合、その期間に虫歯菌が歯の奥にまで浸透してしまい、
治療しても感染を取りきれなかったり、歯の神経が痛みを記憶してしまう場合もあったりします。
④歯自体に亀裂が入っている場合
虫歯を取りきった、根管内も徹底的にきれいにした。
でも痛みが残った、という場合には、歯のどこかに亀裂が入ってしまっている可能性も
考えられます。この場合、マイクロスコープでもその亀裂を発見することは困難です。
⑤歯以外に痛みの原因がある場合
非歯原性歯痛というのがあります。つまり、歯が原因ではない痛みです。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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