歯医者さんが教える!根管治療しても治らない可能性とは?
投稿日:2022年12月14日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol437)
歯が痛い、しみる、ズキズキする、腫れた、噛むと痛い・・・。
この辺の症状を元に診察を受けたら、根管治療(歯の神経の処置)が必要
だと言われたとします。
ネットでよく調べておられる患者さんが多いですが、
精密根管治療(顕微鏡(マイクロスコープ)を使用)であれば
うまく治るんでしょう?
と思う方はとても多いのではないでしょうか?
確かに、
肉眼で行う治療の成功率20~40%に比べれば、
精密根管治療は80~95%という数字が昔から出ている通り、
多くの場合は確かに精密根管治療の方が圧倒的に治りやすい、と言えます。
しかし、残念ながら100%ではありません。
この点に注意が必要です。
根管治療は医療行為です。
医療に100%はあり得ません。なぜなら、相手が人間の身体だからです。
もちろん、治りやすい条件が整っている簡単なケースというのは確かにあるでしょう。
一方で、超難症例と言われる、世界中のどんなドクターが治療しても治る確率が1%あるかどうか?
というケースも残念ながらあります。
その中間にも当然たくさんのケースはあって、
治りにくい方に分類される場合もあったり、
治りやすそうな方に分類される場合もあったり、
本当に様々なのです。
そして、治療前にすべてを予見することも不可能です。
この辺は交通事故の発生確率の考え方に似ているかなといつも思います。
私自身、身内が交通事故に遭って大変な思いをしたことがありますが、
いつ、誰が、どこで、どういう事故に遭うか?なんて、わかりますか?
全部を予見できる人がいるなら、ぜひ教えて欲しいものですが、
そんなことはさすがに神様でなければ不可能ですね。
そして、普通はまずそういう事故が起きないよう気をつけていますし、
いちいちそういうことを気にしていたら、車や自転車、バスなどに乗れないし、
歩道すら歩くのが怖くなってしまいますね。
もちろん、交通事故はどんなに気をつけていても起きてしまう場合がありますが・・・。
だから、頭の片隅にそういうことが起きるかも?ということだけ置いておいて、
あとは科学的に客観的数値、それからこれまでの経験、さまざまな見聞によって得た知識と知恵、
そして五感を最大限に駆使して判断する。
私は私でできる限りのことをする。
後で、患者さんだけでなく私自身もできるだけ後悔しないように・・・。
これしかないのではないか?と私は思っております。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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