虫歯予防にキシリトールは有効か?③
投稿日:2020年5月15日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol40)
キシリトールガムを咬むと虫歯予防になる、
というお話の続きです。
キシリトール自体には虫歯予防効果が出なかった、という残念なお話を
前回の記事でお伝えしました。
ではなぜそれでもキシリトールガムを咬むと虫歯予防になるのか?
ガムを咬むと唾液が出ます。
唾液には殺菌作用・抗菌作用・洗浄作用・緩衝能があります。
緩衝能というのは、酸性やアルカリ性の物質が来ても中性に戻す能力のことです。
虫歯は単純に言えば局所が酸性になることで歯が溶かされて発生しますが、
酸性になってもそれを中性にする力が唾液にはあります。
これが唾液による虫歯予防の効果です。
また、ガムを咬むことで歯とガムがこすれて清掃効果が出ます。
この両者が合わさってキシリトールガム自体に予防効果がある、
というメカニズムなわけです。
だったらチューイングガムをとりあえず何でもいいから咬んでおけばいいんじゃない?
っていう発想も出てきそうですが、砂糖や果糖などが入っているなら全くダメです。
商品名を出すのはちょっと気が引けますが
キシリトールガム以外には
リカルデント(牛乳由来のCPP-ACP)
ポスカ(カルシウム成分POs-Ca)
この2つも特保認定されており、虫歯予防効果が消費者庁からも認定されています。
(これらのメーカーから利益供与は一切受けておりません)
また、食後にシュガーレスガムを咬むこと自体は虫歯予防効果が確かにありますが、
一番重要なのは歯磨き(歯ブラシ、デンタルフロス)をすることです。
決してガムを咬めば歯磨き不要というわけではない
のでご注意ください。
世田谷区・千歳烏山で虫歯予防のできる歯医者をお探しの方は
こまい歯科までご連絡ください。
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