歯科でよく使われる次亜塩素酸ってどうなの？②

​こまい歯科の小泉です。（vol８９）

「次亜塩素酸」と一言で言っても

微酸性次亜塩素酸水、次亜塩素酸ナトリウムあたりが世間一般では使われます。

しかし、当院では微酸性次亜塩素酸水は一切使用しておりません。

現時点では

微酸性次亜塩素酸水は医薬品・医薬部外品ではないため

手指など人体に直接使用可能な次亜塩素酸水製品は

存在しないからです。

確かに一部実験では微酸性次亜塩素酸水による人体への影響はない

という結果は得られているようで、それは私も知っています。

しかし、厚労省からはまだ「人体に安全である」と認められていないのです。

そして何より決定的なのは

次亜塩素酸水は化学的にも強力な活性酸素発生源でもあるので

手指消毒やうがいに使用するのは論外！

というお話を先週しました。

一方、次亜塩素酸ナトリウムは当院でも使用しております。

（手指消毒やうがいには絶対使いませんが）

次亜塩素酸ナトリウムは血液や得体のしれない液体に対して

スポット拭きに使用しております。

あとはCDCガイドラインに沿って低～中水準消毒薬にて清拭した上で、

臨床的接触面と呼ばれる部分（≒頻繁に触る部分）をバリアしております。

これが当院での次亜塩素酸に分類される薬剤の使用方法の一例です。

一般の方々は、くれぐれも微酸性次亜塩素酸水でうがいしたり

手指消毒をしないようご注意くださいね。

コロナ予防には手指消毒するならエタノールが基本。

（塩化ベンザルコニウム製品もOK）

手指消毒よりもまずは手洗いが大事。

次亜塩素酸の類のものは手指消毒には絶対使わない。

この原則だけを覚えておけば大丈夫です。

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