歯医者さんを信頼できる・できないの舞台裏
投稿日:2019年12月27日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol2)
よく「歯医者さんに行ったら歯を削られた」という方がいます。
「削られた」というのはまるで被害を受けたかのような言い方ですね。
なぜこういう言い方になるのでしょうか?
しかもそういう言い方をする方が多いようです。
いくつか理由はあると思いますが、
ここではそのうちの1つについて考えてみましょう。
こちらの2枚の写真をご覧ください。
<1枚目>
<2枚目>
皆さん、この2枚の写真を見てどう思われましたか?
【正解】
実はこの2枚の写真に写っている歯は同じ人の同じ歯なのです!
1枚目を見ると、少し歯の形が変わっているくらいにしか思わなかった方が
ほとんどではないでしょうか?
2枚目を見ると、歯の真ん中を中心に大きく穴があいています。
歯の奥側から虫歯が大きく進んでしまっていたため、削らざるを得なかったのです。
ただ、この歯は第1小臼歯です。思い切り見える場所です。
そのため、見た目が悪くならないよう、外側の残っている歯の部分は薄皮一枚の
部分が実はあるにもかかわらず、無理やり残しています。
いかがでしょう?
1枚目=患者さんの視点(=想像)
2枚目=歯科医師の視点(=現実)
とすれば、両者でこうも違うことがおわかりいただけたでしょうか?
患者さんと歯科医師とで行き違いが発生しやすい点はいろいろありますが、
この「歯を見る角度」によってこうも景色が変わることが歯科治療でもよくあることなのです。
この情報が皆さまのお役に立てば幸いです。
それでは良いお年をお迎えください。
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