歯医者さんが教える!患者さん泣かせ、歯医者さん泣かせの歯とは?②
投稿日:2023年1月18日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol451)
患者さん泣かせ、歯医者さん泣かせの状態の中でも一番困るのが
歯根破折
という状態です。
これは文字通り、歯の根がボキッと折れてしまうことです。
(しかも、これまた意外なことに、案外痛くない場合が多い・・・)
こうなってしまうと、どんな治療をしてもまずダメです。
患者さんの中には、接着すれば歯を抜かずに済む!という情報をネットで
仕入れて信じてしまう方もいらっしゃいます。
実は私も、日本において、歯根破折を接着で治す先生と大学に出会ったので
知っています。
1人はすでに他界されてしまいましたが・・・。
大学は、なんと私の出身・北海道大学なのです。
(世界でも主に行っているのは3カ所くらいしかない)
北大で学んでいた時代、歯科保存第2講座の菅谷教授(当時は川浪教授でしたが)が中心に
接着療法の研究をされておられたのです。
しかし、接着したものはやはりいつかまた剥がれ、壊れます。
まして、歯が折れるくらいの力が延々と毎日ずーっと、長年ずーっと、その歯に
かかり続けるわけです。
接着剤がいくら強くても限界というものがあるのです。
ですから、歯根破折を接着して治す、といっても、実は問題だらけ。
正直、治療してみないとどこまで持つか分からないものです。
つまり、治療後数週間後?数か月後?数年後?というように、いつダメになるか予測不可能。
まさにギャンブルそのものと言えます。
そして保険が効きません。1本の歯に要するのは25~30万円くらいです。
全く保証もない治療です。
以上を加味すると、技術的には可能ですが、
私には、患者さんに対しておすすめできる治療ではないですね・・・。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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