歯医者さんが教える!白いプラスチック(レジン)のメリット・デメリット
投稿日:2023年7月5日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol515)
歯医者さんで詰め物として使われる白いプラスチック、
これをレジンといいます。
このレジンのメリットは
・見た目が白い
・削る量が少なくなりやすい
・その場で治療が終わる
・保険が利く
ということもあり、よく使われている材料でもあります。
一方、デメリットもあります。
・虫歯になりやすい
・大きな穴を詰めるのには使えない
・歯と歯の間をきれいに詰めるのがとても難しい
・時間とともに変色したりすり減ったりする
・かみ合わせの精度がそこまで高くない
レジンは虫歯になりやすい、という点で疑問を持った方もおられるかと思いますので
解説しますね。
レジンは歯と接着します。
接着に問題がなければ、理論上は虫歯になりません。
しかし、この接着というのは実は意外と難しかったりします。
まず、接着の効果を最大限に引き上げるにはどうしたらいいか?
・虫歯を完璧に取りきる必要がある
・C-factorを可能な限り小さくする(←いきなり専門用語ですみません。
何のことかわからなくて大丈夫です)
(※C-factor=接着面積/非接着面積=接着界面の表面積/露出しているレジンの表面積)
・詰めようとしている部分に絶対に唾液や血液がかからない
・詰めるための接着操作(エッチング、ボンディング等(←これも専門用語ですみません。
何のことかわからなくて大丈夫です))を1つ1つ確実に行う
・かみ合わせによる変な力がかからないよう調整する
などなど。
これらは一見簡単そうに見えますが、追求すると意外と難しいものです。
何かの要素が1つでも抜け落ちると接着力はその分低下しますが、
そのハードルの数が多いがゆえに
レジン充填の虫歯の再発率が思ったよりも意外と高めなのかもしれません。
(もちろん虫歯の再発がないまま経過しているケースも多数あります)
また、歯とレジンとでは強度が異なる点も問題です。
レジンが小さい場合は大丈夫ですが、大きすぎると問題になります。
端的に言えば歯とレジンが、噛んだときに違う動きをするためです。
これも接着を壊す原因になり、虫歯の再発率が高まる要因にもなるのです。
ただ、何でもそうですが適材適所という言葉の通りです。
正しい適応なら、レジンも良い治療法なのであって、絶対ダメとかいう話ではないので
誤解のないようにしてくださいね。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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