歯医者さんが教える!歯を治したら一生悪くならないの?①
投稿日:2021年10月27日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol243)
患者さんの中には、
「歯を一度治したら一生悪くならないんでしょ?」
とおっしゃる方がいらっしゃいます。
正解は・・・
「一生悪くならない、ということは滅多にありません。」
歯は、皮膚や粘膜、骨といった他の場所とは明らかに違う臓器です。
要するに代謝がないのです。
たとえば
皮膚は約6週間、粘膜は3~4か、骨は3~4か月、
というように、ターンオーバー(新しく生まれ変わる現象)
が起きています。
しかし歯だけは人体の中で唯一ターンオーバーがありません。
だから自然治癒もあり得ません。
歯医者さんでの治療は、残念ながら人工物で置き換える作業と言えます。
いわば建築そのものです。
100年大丈夫な家、って・・・。ないですよね?
法隆寺のように1400年近く前から存在する建物も確かにありますが、
どんな建物であっても必ず補修につぐ補修が繰り返されてきています。
まして歯が置かれている環境は、
地球上のどんな建物よりも
恐ろしく厳しいものがあります。
60℃のお茶が来たかと思えば、
ー8~14℃のアイスクリームが流れてきたり、
はたまた硬いおせんべいがやってきて大きな地震(震度5、6、7???)が起きたり、
シロアリのような虫歯菌たちが歯を溶かして内部に侵入しようとしたり・・・。
地球上でもなかなかないようなものすごい温度差、頻繁な地震、
そして隙あらば歯を破壊しようとする虫歯菌たち。
どうでしょう?
仮に一度も歯の治療をしていない無傷な歯であっても、
歯が一生悪くならない、ということがどれだけ大変なことか?
想像がつきましたでしょうか?
人生100年の時代と言われるようになりました。
生きていればどうしても歯が悪くなるものです。
そして歯が抜けると生物的には死が近づくのです。
生物ならではの宿命ですね・・・。
しかし今は幸いにもいろんな方法で歯を作ることができる時代です。
これは人間だけに許された特権とも言えましょう。
おいしく楽しく、しっかり栄養を取って、食生活を満喫したいものですね。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
■ 他の記事を読む■