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歯医者さんが教える!インプラントの1回法と2回法の違い

投稿日:2022年1月20日

カテゴリ:ドクターズブログ

こまい歯科の小泉です。(vol280)

 

今日は少々専門的なお話です。

 

インプラントの1回法と2回法の違いについて。

1回法、2回法の「1回」「2回」とは歯肉の手術の回数、

と考えるとわかりやすいかと思います。

 

こう書くと、

「えっ?そんなの、1回のほうが良いに決まってるじゃない!」

という方も多いのではないでしょうか?

 

まあ落ち着きましょう。

 

1回法が圧倒的に優れているなら、2回法なんてもう廃れているはずです。

 

しかし、現実は違います。

 

全部を1回法でやってしまうと問題が起きることもあるからです。

逆に、1回法でないとよろしくない場合も実はあったりします。

 

大事なのは、何をどうしたいのか?を理解して施術することです。

これはインプラントを施術する先生が判断する重要なポイントになっています。

 

1回法は、インプラントを顎の骨に入れた後、その時点で歯肉から頭が出ている状態になります。

このため、手術を受けた後に再び歯肉を切る必要は原則としてありません。

これが最大のメリットです。

 

しかし、一方で欠点もあります。

 

歯肉から出ている部分を入り口としてインプラント本体に感染する可能性、

顎の骨を増やす手術にはあまり向かないこと、

インプラントの頭に変な力がかかって、顎の骨に定着しない可能性。

 

こういったことがあるのです。

 

このうち、感染するリスクは論文ベースでは否定的なものも以前から多々あります。

 

確かに、抗生剤を正しく服用し、喫煙歴がほぼ無いこと、

免疫にも異常がなく、お口の中が比較的清潔であれば、

ほとんどの場合は大丈夫である、と経験上でもそう思います。

 

しかし、他の2つの欠点はやはり欠点でしかありません。

 

2回法は1回法とメリットデメリットが逆になる、と考えるとわかりやすいです。

 

また、2回法は思わぬうれしいこともあったりします。

それは期待以上に顎の骨が増えていることです。(ケースによる)

 

また、2回法は顎の骨を整えるチャンスが2回もあるので、

歯周病になりにくいように環境を整えやすい、という効果もあります。

 

どのメリット、どのデメリットを受け入れるか、受け入れられないのか?

 

それらを総合して決めるものであり、どちらがベスト、というものではありません。

 

大事なのは、一生使い続けるインプラントを、

できるだけ長く快適に、不具合なく、美しく

使えるかどうか?

 

そのためには各ケースにおいて何がベストか?

をよく考えて施術することが肝要、と思っております。

 

 

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