歯医者さんが教える!治療してはいけない虫歯とは?
投稿日:2023年4月5日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol490)
歯医者さんを受診したときに、
「シーワン(C1)」
「シーツー(C2)」
といった単語を耳にしたことはありませんか?
実はこれは虫歯の進行度の診断名なのです。
Cというのは英語のcariesの頭文字のCのことです。
歯医者さんが「カリエス」という言い方をたまにしますが、
これは実はドイツ語のKaries(カリエス)から来ています。
ずっと昔の時代はドイツ医学の影響から
カルテもドイツ語表記だったそうですが、
その名残のようですね。
(※今は大学の歯学部教育では既にドイツ語は使われておらず、
日本語と英語だけになっています。)
そして、C1、C2というように、Cの次にくる数字が
虫歯の進行度を表しています。
ここで本題に戻ります。
では、治療すべき虫歯、治療すべきではない虫歯、というのは
いったいどういう状態でしょうか?
治療すべき虫歯、というのは実は見解が大いに分かれる部分です。
実際、歯医者さん全員異なります。
さらに、同じ1人の歯医者さんでも基準が変わる場合もあります。
実は私自身も基準にはある程度の幅を持たせています。
私自身は原則、
C2以上は治療の対象ですがC1は治療対象外、
と考えています。これはWHOの基準にもほぼ合致させています。
より厳密に、低侵襲となると、C2初期も治療対象外、という考え方も
ありますが、それは患者さんの虫歯のリスク次第では逆に手遅れになる
危険性もあるため、一概に正解とは言えないのではないか?と
考えています。
ただし、C1でも見た目の問題上でどうしても直して欲しいという場合や、
治療対象ではない歯の、歯と歯の間の面が見えた時に見つけたC1ならば、
治療対象にする場合もあります。
でも、それ以外の理由でC1を治療することは、健康な部分を削る量のほうが
虫歯部分よりも多くなってしまうため、逆に歯を悪くしてしまう問題の方が
大きいため、私は治療すべきではない、と考えているわけです。
一方、COと呼ばれる要観察歯は一貫して治療対象外です。
これはそもそも虫歯ではありませんので。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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