歯医者さんが教える!抜くべき歯を抜かずに放置するリスクとは?
投稿日:2023年4月6日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol491)
「なるべく抜きたくない」
という患者さんはとても多いように感じます。
一方で、
どうしても助けることができない歯、
というのも残念ながらあります。
歯が完全に折れてしまった、
虫歯菌が歯全体に浸透しきってしまっている、
歯が虫歯や過去の治療の影響で薄くなりすぎている/短くなりすぎている、
歯根の先が大きく膿んでしまっている、
などなど・・・。
これらに当てはまる場合は、
大変残念ですが
歯を抜かなければいけないことがほとんどなのです・・・。
一方で、
患者さんの中には
「それでも抜きたくない」
という方がいらっしゃいます。
さすがに歯を抜くべき状態であっても、
抜くか抜かないか?
の選択権は、
当然ながら全て患者さんご自身にあるのであって、
私達歯医者には抜歯を強要する権利などありません。
ただし、抜歯すべき歯を抜歯しなかったことによって起きるリスク
というのは予め知っておかなければ、後で後悔することになるかもしれない
ので必ず知っておきましょう。
具体的には、
・細菌が増殖しやすいため、歯周病、口臭の原因となり得る
・抜歯すべき歯の周囲の顎の骨が溶ける
→将来、インプラント、入れ歯、ブリッジなどを入れる際に支障となる可能性がある
・歯肉がひどく腫れる、場合によっては顔まで腫れることもありうる
・歯の周囲から細菌が体内に侵入して全身を巡るため健康に良くない
→慢性炎症が起きやすく、アレルギー、リウマチなどの引き金になり得る。
糖尿病を悪化させる原因になる。
→心臓病で人工弁置換術を受けた場合は感染性心内膜炎のリスクがある
などです。
つまり、
抜くべき歯を抜かないでいる場合、
次の治療に支障が出る可能性が高まることに加え、
全身病の引き金になったり増悪させる要因になる、
ということなのです。
もちろん私も好き好んで歯を抜くわけではありません。
抜かずに治せないか?は常に考え続けていますし、自分自身の歯以上のものなど
ない、とも考えています。
歯を抜く、ということは
一種の敗北であると、私はいつもどこかで感じているのです。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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