歯医者さんが教える!根管治療の治りやすさ①
投稿日:2021年8月26日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol213)
治療の治りやすさ、って考えたことはありますか?
軽症、中度の症状、重症とあれば、
当然軽症であればあるほど治りやすい、と考えるのが自然ですよね?
根管治療の治りやすさもある意味で同じです。
これを考えるにあたって、患者さんサイドの要因における法則は
1.前歯>小臼歯>大臼歯の順に治りやすい
2.歯の内部における細菌感染の進行度(汚染がひどいほど治りにくい)
3.虫歯の位置が歯肉より上なら治りやすいが、歯肉より下だと治りにくくなる
4.虫歯が大きければ大きいほど治りにくい
5.歯の神経の形がシンプルなほど治りやすく、曲がったり枝分かれしているほど治りにくくなる
6.問題の歯にかかる力(咬む力、入れ歯、ブリッジ)の大きさが大きいほど治りにくい
といったあたりが挙げられましょう。
最も軽症に当てはまるのは
初めて歯の神経を取るケースで、
なおかつ細菌感染がそこまでひどくない場合です。
(歯根の先に病巣ができていない)
特に前歯で根管(神経の管)が1本だけで、枝分かれしていないケース。
こういうのは治りやすいでしょう。
次いで治りやすいのは小臼歯、その次が大臼歯。
これらの歯の治療は、論文上でも80~96%といった成功率が並んでいます。
これはまさに最初に挙げた1番目の「奥歯に行けば行くほど治りにくくなる」という法則
で、これは歯の解剖学的構造の問題、そして治療器具・薬剤等の届きやすさ
が影響していると考えられます。
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