歯医者さんが教える!根管治療の直後に起き得ること
投稿日:2024年6月24日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol660)
根管治療をしたら、症状が良くなった、なんとも無くなった!
というのが一番良いと思います。
しかし、現実は必ずしもそうではありません・・・。
次のような症状が起きえます。
・痛みは減ったがまだ痛む・うずく
・噛んだり舌で触ったり指で押しても痛い
・歯肉が腫れた
・治療後に痛みが逆に強くなった/痛みが変わらない
どれも困った症状ですよね。
まず最初の「痛みは減ったがまだ痛む・うずく」ですが、
これはそこそこ確率が高いと思っておいた方が良いかもしれません。
(※ずっと生涯痛みが続くケースはとても少ないので心配し過ぎなくて大丈夫です)
初めて歯の神経を取る処置(抜髄)では、歯の神経を歯の尖端で切断します。
そのため、その切断面が傷になって痛みが新たに発生する場合もあります。
【専門的には・・・】(やや難しいので飛ばし読みしてもOKです)******
※学術的には次の3つのメカニズムが言われています。
①損傷した神経が自然に発火(電気信号を自然に起こす)する頻度が増える
②損傷した神経が押したり触ったりする刺激に敏感になったりする
③傷ついた神経細胞の末端に神経腫ができて、それが痛みに過敏になる原因となる
▲神経束に生じた神経腫(Sunderland.1978)
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・噛んだり舌で触ったり指で押しても痛い
・歯肉が腫れた
これら2つも、多くの場合が一時的な症状ですので大丈夫なことがほとんどです。
問題は最後の
・治療後に痛みが逆に強くなった/痛みが変わらない
これが起きると、やっかいな状態の可能性も出てきます。
もちろんこの症状が起きた場合であっても、
上記と同じく一時的なケースもありますので
必ずしもダメだと決めつけてはいけません。
ただ、治療前からずっと虫歯を放置していた、痛みを放置していた、という場合ですと
歯の温存が厳しくなる場合もありますが、それは担当医の先生にご確認ください。
というわけで、
根管治療した直後に痛みなどの症状が出る可能性は当然ある
ということだけ覚えていただければと思います。
(歯医者さんとしてもできるだけそういう症状が出ないように願うばかりですが・・・)
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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