歯医者さんが教える!麻酔が効きづらい場合とは?
投稿日:2024年9月13日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol701)
麻酔が効きづらい、効かない。そんな経験はありませんか?
患者さんにとってはとてもつらいことですよね・・・。
(治療する歯医者さんもそんな様子を見てつらく思います・・・)
では、いったいどういう場合に麻酔が効きづらいか?ご存知でしょうか?
一番多いのが、痛みが強く出ている場合です。
3年前に掲載した記事を再掲しておきますね。
↓
痛みが強く出た、ということは
それだけ炎症が強い、ということでもあります。
炎症が起きると、その場所はpHが酸性に傾きます。(通常はややアルカリ性で、pH=7.4付近)
(激しい炎症の場合、なんとpH=2になることもあるそうです)
一方、麻酔薬は
酸・塩基(B)⇔酸+塩基(B)・・・(★)
というように、酸塩基平衡というバランスが保たれた状態になっています。
※化学が苦手な方のために(★)を言い換えると
効かない状態の形態の麻酔薬⇔効きやすい形態の麻酔薬
となりましょうか。そして、右側と左側はその時の環境によって
シーソーのようにその数がバランスを取っている、と。
酸性なら 80:20
アルカリ性なら 20:80
というイメージ。
これが注射された場所のpHに依存するわけです。
このうち、麻酔薬が塩基型(B)、つまり(★)の式で右側に傾いていれば
麻酔薬が効果を発揮する塩基型(B)の量の多くなるため、
これが細胞の中に入り込んで効果を発揮する、というわけです。
逆に、痛みや腫れが強い=炎症が強い=pHが酸性
となっていれば、(★)の式は左側に傾いてしまい、
塩基型の麻酔薬(B)が減ってしまうのですから、
効果が出ない、
つまり効かない、
となってしまうのです。
<今日のポイント>
痛い・腫れた・膿がたまっている、という炎症症状があると
麻酔は効きにくくなる!
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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