なるべく歯を抜かないことにおけるデメリット①
投稿日:2025年6月30日
カテゴリ:ドクターズブログ
千歳烏山KI歯医者の小泉です。(vol776)
患者さんにとっては、
なるべく歯を抜かない歯医者さん
というのは嬉しい存在なのだろうと思います。
確かに当院には、
「できるだけ歯を抜きたくない」
という患者さんが大勢いらっしゃっております。
私共も
できるだけ歯を抜かないように取り組んでおりますが、
実は一方で、こんなジレンマもあるのです。
それは、
状態が悪いのに温存したことで数年しか持たずに
歯がダメになってしまうケースが増えてしまうこと
です。
歯の神経がない歯、
特に歯肉の上に歯が全くないような状態の歯
というのは、
治療しても長持ちするかどうか?という点からすると
どうしても心もとないといいますか、
心配になるのです。
実際、残念ながら本当に数年以内にダメになってくるケース
も正直なところ、あります。
しかし、私達も神様ではありませんので
リスクが高いことは事前にわかってはいても、
いつダメになるか?まではさすがにわからないのです。
AIに聞いたところで、答えられないでしょう。
いや、AIの進化の速度からすると
将来いつか応えてくれるようになるかもしれませんが、
その答えはきっと
「治療しても歯が持たないと思われます」
の一辺倒で返されてしまう気がするのです。
私も22年、患者さんから様々な無理難題のご要望をいただいてきた中で、
いろいろ頑張って応えようとしてきました。
その経験の蓄積から、だいたいこの歯は厳しいな、
と分かる確率が高くはなりましたが、
それでも予測できないことが未だにあったりもするのですよ・・・。
なぜか?
それは、個人差があまりにも大きいからなのです。
だからこそ、かかりつけ医、担当医の存在が重要になってきます。
かかりつけ医、担当医が
長くその患者さんの状態を見ていくほど、
どうなっていくか?の未来予想図も描きやすくなっていくわけですから。
しかし、お付き合いが短い患者さんですと、それも困難になってしまいます。
そして、なるべく歯を抜かないに越したことはないですが、
そもそも「どこかの歯医者さんで歯を抜かなければならない」と
言われた時点で、その歯の治療は難易度が高い証拠です。
そういう歯をなるべく抜かずに治療することは
歯を温存できるメリットがある一方、
治療したけれども歯がまたダメになってしまう、
というリスクも同時に抱えることを
決して忘れないようにしましょう。
をお探しの方は千歳烏山KI歯医者までご連絡ください。
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