歯医者さんが教える!セラミックを入れた後に歯が痛くなる理由
投稿日:2022年1月12日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol276)
当院を初めて受診された患者さんから特に聞かれるのですが、
Q:「セラミックの詰め物を入れたんだけど、歯が痛くなってしまって・・・。
治療前は痛くなかったのに」
A:そのセラミックを入れた歯医者さんが
下手だと短絡的に決めつけることはできませんのでご注意ください。
セラミックの詰め物を入れる場合、
もともと虫歯がそれなりに大きかった、銀歯を白くしたい、
この2つのどちらかであることがとても多いです。
虫歯がそれなりに大きかった場合、もしかすると既に歯の神経(=歯髄)に炎症が起きていて
しかもそれが治らない状態であったなら、セラミックでなくても何を入れても歯が痛くなって
いたことでしょう。
実は、虫歯が歯の内部(=象牙質)に少しでも入り込むと、全てのケースで虫歯菌が
歯の神経に入り込んでいることが数年前に判明したのです。
とはいっても、歯髄に虫歯菌が入っているから歯髄がダメだ、ということは
一概には言えません。
虫歯をきちんと取り除くと、歯髄炎が回復する場合も多いからです。
そういう虫歯は特に痛くもかゆくもないものです。
皆さんのほとんどが「虫歯って痛いんでしょ?しみるんでしょ?」っておっしゃいますが、
違うのです。
しかし、どこかに回復できない分岐点があります。
その分岐点を超えていたら、歯髄炎は治りません。
すると、治療した刺激で歯髄炎が悪化して痛くなる。
刺激しなくても痛くなることもあります。
その場合、セラミックだろうと金属だろうと、詰め物を入れたら痛くなっても
全く不思議ではありません。
しかし、残念ながら患者さんも歯医者さんも神様ではありません。
全ての症状を、事前に全て予測するなど不可能です。
医療というのは特にそういうものです。
だから、
「治療してみて痛くならないなら、歯髄はおそらく大丈夫だろう。」
逆に、
「治療した後、なんだか痛い、しみる、噛めない、といった症状がずっと続いているなら
それはやはり異常がありそうだ。」
と考えて、再度担当の先生とご相談してみてはいかがでしょうか?
中には、実は非歯原性歯痛といって歯以外の原因のせいで歯が痛いと
錯覚してしまっているケースもあります・・・。
世田谷区・千歳烏山でセラミック・審美治療を受けたい
という方はこまい歯科までご相談ください。
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