歯医者さんが教える!歯科と金属アレルギー①
投稿日:2022年10月19日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol409)
先日、私が個人的に尊敬している先生の講演を受けました。
その先生は完全に金属を使わないで治療をされておられるそうです。
ずっと気になっていましたが、その理由を講演の中で述べておられました。
過去に、その先生がとある女性の患者さんに銀歯を入れたそうです。
保険診療で求められた場合は銀歯を入れるのが普通ですから、
それは問題ないはずでした。
ところが、
その女性患者さんが、銀歯を入れた後に金属アレルギーを発症してしまい、
顔全面に赤い発疹が出てしまったのだそうです・・・。
そして、なんとその人は仕事もままならないようになってしまった、というのです。
それを聞いたその先生も大変なショックを受け、2か月ほど入院されてしまった、とか・・・。
私にも、その患者さん、そして良かれと思って施術したその先生双方のご心痛が
よく分かるので、言葉を失ってしまいました。
ちなみにその先生はそれ以降、二度と金属を使わない歯科治療をしよう、
と固く決意されたそうです。
私どもも保険診療で治療する場合は、やむを得ず銀歯を入れざるを得ないケースはあります。
しかし、一方で、正直言ってこういうリスクのある金属を使い続けること自体、
心のどこかで引っかかってはいます。
仕方ないといえば仕方ないのですが・・・。
かといって、近年、保険診療でもレジンと呼ばれる材質で銀歯の代わりのかぶせ物が
登場しましたが、こちらもしょっちゅう割れる、虫歯の再発率が非常に高い、などの
数々の問題から、とても歯の治療に耐えられるものではない、ということで、
当院では取り扱っておりません。
一方、海外に目を向けると、今の日本のような治療法は取られておりません。
そして、やはり金属を使わないとなるとセラミックが主流です。
一番は虫歯にしないことですが、現実的にはなかなか難しいため、
どうしても治療は発生してしまいます。
できれば銀歯のようなあまり身体には良くないとされる金属など使わないようにしたい、
と改めて思った次第ですが、いろんな制約がありますから難しいですね・・・。
それと誤解のないように申し添えますと、
金合金、白金加金合金といった貴金属ならかなり安全です。
もちろん金属アレルギーのある方は避けた方が良いですが、
それ以外の方にとっては最良の選択肢のうちの1つですからその点は
知っておかれると良いでしょう。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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