歯医者さんが考えるマウスピース矯正の問題点①
投稿日:2022年9月28日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol400)
マウスピース矯正、かなり流行っているようです。
うまくいくケースもけっこうあるとは思います。
ただ、一方で、巷ではトラブルが増加しているとも聞き、残念にも思っています。
そこそこ臨床経験のある歯科衛生士さんが
こんなことを先日言っていました。
「こまい歯科に来る前に勤めていた歯科医院で行っていたのを
観たことがありますが、
歯型を1つ取っただけで全部のマウスピースを作るなんて、
無理がありますよね。
せめて3つくらいにしたほうが良いのでは?と思っています。」
これを聞いて、この衛生士さんは分かってるなあ、よく観察しているなあ、
と感心しました。
1回歯型を取っただけで、
あとは全部コンピューターでシミュレーションし、
歯もその通りに動く、動かせる、
というタイプのマウスピース矯正。
要するに想定とは違う動きをするケースが多々あるのですから、
うまく行く場合と行かない場合があるのは当然です。
歯を動かすにあたり、よく綱引きに例えられます。
小学校や中学校のころ、運動会で綱引きをした経験、皆さんありますよね?
身体が大きい人は後ろの方に、身体が小さい人は前の方に並びます。
身体が大きい人はそう簡単には動きませんよね?
それに比べると身体が小さい人は動きやすいですよね?
歯の矯正もまさにこれです。
身体が大きい人=奥歯
身体が小さい人=前歯
と考えてみてください。
運動会での綱引きは
2つのチームで身体の大きい人、小さい人がなるべく等しくなるように
自然に分かれて行われますよね。
それに対して矯正治療における綱引きは、
身体の大きい人、小さい人、
すなわち
奥歯と前歯
で引っ張り合いっこするのです。
すると、身体の小さい人=前歯 は力に負けて動きます。
では身体の大きい人は動かないか??というと、どうでしょうか?
動かない、というのが絶対的に明確ならば、シミュレーション計算しやすいでしょう。
しかし、実際には・・・。
ということで、どうやらここに1つ、分かれ道があるようです・・・。
お探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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