歯医者さんで予防を受ける人の割合は?
投稿日:2020年12月3日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol91)
患者さんからこのように言われました。
Q:「昔は歯医者さんで予防を受ける人は
あまりいなかったけど、
今はずいぶん変わりましたよね?
かなりの割合の人が受けているんですよね?」
A:いいえ。
日本では約2~5%程度と言われています。
たとえば2008年のアンケートで、
「歯みがき以外で、口の中を清潔、健康に保つためにあなたが心がけていることは?」
という質問に回答した11963人のうち、
「歯科で定期的に検診を受けている」と答えた人が僅か1.5%
とのことでした。
他のデータでも2~5%の範囲のものばかりです。
一方、
スウェーデン90%、米国80%程度
の受診率だそうです。
スウェーデンは国民総背番号制を敷いており、予防に力を入れることで
医療費総額を抑えよう、という発想でずっと来ていますが、歯科的には
それで成功し、虫歯も歯周病も激減しました。
米国はまた事情が違って、世界一医療費が高いわけです。
日本のような優れた公的保険などはなく、民間保険が主体です。
そして、その民間保険を維持するためには、定期検診とクリーニングを
受けることがまず条件になっているのです。
また文化的にも、特に米国では歯はとても重要、と考えられており、
歯が悪いと社会的デメリットしかないので、歯をメインテナンスすることは
当然重要なことだ、とされているわけです。
一方日本は、病気でなければ公的保険がおりません。
つまり、日本では「歯の予防」は原則保険が効かないのです。
こういう構造的な違い、そして文化的な違いが受診率の大きな違いに現れているのです。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
■ 他の記事を読む■