歯医者さんが教える!意図的再植ができる歯とは?
投稿日:2024年7月18日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol673)
先日、患者さんからご質問がありました。
Q:「根管治療をしたが治らなかった場合に
『意図的再植という方法がある』
と聞いたのですが、どの歯でもできますか?」
A:できる場合とできない場合があります。
また、意図的再植は抜歯で終わってしまうリスクも伴うことを
予め覚悟しておかなければなりません。
では解説です。
意図的再植ができない場合ってどういう場合か?
というと2つあります。
1つは歯の構造的問題(解剖)。
もう1つはその歯の重症度です。
意図的再植というのは、いったんわざと歯を抜く、という作業が必要です。
その際、歯が二股に分かれていて、しかも顎の骨を抱きかかえるような形状に
なっている場合に問題が発生しやすいです。
もしその歯が二股に分かれていても、その歯を支える顎の骨が溶けてしまっていれば
歯を抜くのは造作もないことが多いでしょう。
(ただ、それはそれで歯自体が汚染されすぎていて治らない可能性が高いですが・・・)
しかし多くの場合は、顎の骨が炎症のせいで硬くなってしまっていて、
顎の骨自体の柔軟性が失われているケースばかりです。
そうすると、歯を抜く際に、歯根が折れてしまう危険性が高いのです。
特に歯が二股に分かれているともうだめです。
そのままでは歯を抜けないケースも多々あります。
これが意図的再植ができない場合の1つです。
もう1つの歯の重症度。
これは単純に、歯全体に細菌がしみわたってしまっている、
すなわち汚れがひどすぎて人体には毒でしかない状態に陥っている場合です。
さすがに意図的再植をしても、汚れを取り切れないならば
それはもう、残念ながら汚物でしかないので定着しない、ということです・・・。
痛くないから軽症だ、と考える患者さんがほとんどですが、
痛みと重症度は必ずしも比例しません。
むしろ全然一致しないことのほうが圧倒的に多いです。
担当医の先生とよくご相談されることをおすすめいたします。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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