歯医者さんが教える!歯の治療が1回で終わらない理由②
投稿日:2021年1月7日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol107)
今日は、
どうして歯の治療は1回で終わらないの?
の疑問にお答えする第2回です。
毎年、年末年始に歯医者さんにかけこむ患者さんがけっこういらっしゃるのですが、
そういう方の多くが
「歯が痛くなった!」
「歯ぐきが腫れた!」
「歯が取れた!」
といった理由で来院されます。
今日は
「歯が痛くなった!」という理由の一般的なケースで
なぜ1回で治療が終わらないの?
という点を解説しましょう。
「歯が痛くなった!」といってもその原因はさまざまです。
代表的なのは
①歯の神経に炎症が起きている場合
②歯根の先に炎症が起きている場合
の2つです。
①歯の神経に炎症が起きている場合
虫歯が広がって神経に到達した場合と、
虫歯は過去に取ったけれど残念ながら虫歯菌が象牙細管という細い管を通して歯の神経まで
到達してしまって神経に炎症が起きてしまった場合
の2通りがあり、どちらもよくあることです。
いずれにしても、歯の神経を取る根管治療を行わなければいけません。
②歯根の先に炎症が起きている場合
これがやっかいです。
昔はこういう場合でも詰め物・かぶせ物を全部外して歯根の先まで器具を
到達させて膿を出せ、炎症の圧力を下げろ、というのが定石でしたが
根管治療が世界一進んでいる米国では、
いったん抗生剤を服用して落ち着かせて後日治療しましょう、
というように既にガイドラインが更新されています。
そのため、患者さんはこの時点で最低でも2回歯医者さんに行かなければいけない計算に
なるわけです。
しかも、根管治療というのは非常にやっかいです。
歯の神経の管というのは非常に細く、直径0.1㎜にも満たない場合もあります。
しかも曲がっていたりします。
さらには管が枝分かれしていたり、原因菌が歯の中深くまで浸透していたり・・・。
患者さんも大変ですが、歯医者さんも相当神経を使う大変な治療なのです。
どんなに急いでも2、3回かかってしまうこともざらにあるのです。
しかもその後、歯に土台を入れて補強し、かぶせ物をしなければいけませんが、
これらは人工物なので歯科技工士さんに製作をお願いしなければいけません。
すると最低でも5、6回は通院が必要、ということになるわけです。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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