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歯医者さんが教える!MTAセメントのよくある誤解とは?

投稿日:2021年5月24日

カテゴリ:ドクターズブログ

こまい歯科の小泉です。(vol169)

 

患者さんの中に、インターネットでMTAセメントの存在を知り、自分で調べて

来院される方が出てきています。

そういう方々のお話を聞いていると、

だいたい次のことをおっしゃられます。

 

「MTAセメントを使えば、歯の神経を残せるんでしょう?」

「MTAセメントなら、歯の神経が回復するんでしょう?」

「MTAセメントを使えば、歯の神経を取った後でも膿むことはないんでしょう?」

 

答えは、いずれも間違いです。MTAセメントは万能薬ではありません

誤解のないようにしてくださいね。

 

最初の、歯の神経を残せるか?ですが、

これはケースバイケースです。

 

確かに、残せるケースもあるでしょう。

 

しかし、MTAセメントで歯の神経が回復するわけではありません。

 

もちろん、MTAセメントは強アルカリ性による殺菌作用がありますし、

生体親和性といって人体とのなじみは非常に良い材料でもあります。

 

また、封鎖性にも優れています。

 

したがって、虫歯を除去し、殺菌することで歯の神経が回復する分岐点を

クリアできたならば確かに歯の神経を温存できるのも事実です。

 

しかし、多くの虫歯のケースはだいたい手遅れであったりします。

 

つまり、患者さんが考えている虫歯像をはるかに超えて、実際の虫歯は進行してしまっている

というケースのほうが圧倒的に多いのです。

 

ですから、歯の神経が回復するかどうか?の瀬戸際にあるようなケースは希少で、

ほとんどの場合は歯の神経が回復できない、いわゆる不可逆性歯髄炎と呼ばれる状態に

陥っていて、MTAセメントを使ったところでどうしようもないケースのほうが

圧倒的に多いでしょう。

 

ただ、それぞれの患者さんの歯の状態は異なりますから、

やっぱり実際に診察し、診断してみないと何とも言えません。

 

まして、虫歯はレントゲンよりも進行していることのほうが多いですし、

その進行の仕方もさまざまです。

 

診断は事前にある程度できても、確定的なことはなかなか言えず、

治療してみて初めて判明することもよくあるのです。

 

3つ目の、根管治療をした後にMTAセメントを何でも使う、というのも問題がありますが、

そこはまた長くなるので今日は省略し、MTAを使えば膿まない、というのは間違い

とだけ言っておきましょう。

 

 

世田谷区・千歳烏山でなるべく削らない歯医者さんを探している方は

こまい歯科までご連絡ください。

 

 

 

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