歯医者さんが教える!インプラントで失敗しないために覚えておきたいこと②
投稿日:2021年8月5日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol205)
インプラントで失敗したくない、という方のために、
ポイントをもう少し整理しておきますね。
1.一番重要なのは診断
最新の設備なら!最新の機械なら!安心!!
というのもわからなくはないのですが、設備、機械はあくまで手段です。
基本は診断です。
これが一番大切で難しいところでもあります。
だから、いくら設備が豪華だろうと最新だろうと、
インプラントに適していない状況なのに手術をすれば、それは失敗します。
また、どんな治療法にもメリットとデメリットがあります。
インプラントが一番良い、という単純な話ではありません。
インプラントはあくまで手段の1つなのですから・・・。
そして、レントゲン撮影も診断のために必要なものです。
顎の骨が、どこにどれだけの量と形で存在するか?
を知ることが大切です。
そのためにCT撮影は外せません。
その他のレントゲンも、3次元構造を診ることはできなくとも
全体の傾向や局所を診察する上で診断に役立ちます。
逆に、レントゲンを撮影せずにインプラントをする、というのは無謀です。
地図のないまま、あてもない旅行に行くようなものだからです。
2.セルフケアをしっかり行うこと
これは基本中の基本です。
なぜ歯がダメになったのか?思い返してみてください。
歯が折れた、というケースも多いとは思いますが、その多くが
元々虫歯で何かしらの詰め物・かぶせ物をしていたはずです。
ですから、セルフケアがそもそも不十分だった、という場合がとても多いものです。
インプラントをする以上は、ご自身の歯と同じようにインプラントも丁寧にお手入れしなければ、
という心構えが基本となりましょう。
※ただ、そんなに身構えなくて大丈夫です。何も特別なことではありません。
普通にやるべきことを日々やるだけで充分なのです。そのやるべきことができていなかったから
抜歯になってしまった、というケースがとても多いものですから・・・。
3.タバコは厳禁
と書きましたが、
実のところ、タバコを吸っていても9割近くはインプラントは成功するようです。
しかし、歯周病のリスクが跳ね上がりますし、
手術後の治りも良くない傾向です。
そのため、当院ではタバコを吸う方は一切保証はしておりません。
そのくらい、タバコは良くない、ということを知っておきましょう。
4.歯周病があれば必ず事前に治療しておく
ここが1つ大きな落とし穴です。
歯周病は30歳以上の日本人の8割において何かしら存在する、と言われています。
ギネスブックにも世界一多い病気、とその名を馳せているくらいです。
そしてインプラントをするにあたり、歯周病があると失敗する確率が上がってしまいます。
しかし、歯周病は沈黙の病気。
だから患者さんはほとんど痛くもかゆくもないので治療の必要性すら感じないことが
圧倒的に多い点も問題です。
ですが、インプラントをする前に必ず歯周病の有無をチェックし、治しましょう。
5.メインテナンス(クリーニング)を行っている歯科医院でインプラントを受けること
メインテナンスをせずにインプラントを入れて終わり、は最悪です。
必ず手術前のクリーニングはもちろんのこと、手術後もメインテナンスをしてくれる歯科医院で
インプラントを入れましょう。
どういうわけか、ここのところを軽視している患者さんが多いのが心配です。
6.全身疾患の有無
糖尿病がもしある場合は、必ず事前に内科医を受診してコントロールしましょう。
それでもHbA1cが6.5を超える場合はインプラントはお止め下さい。
また、骨粗鬆症でビスフォスフォネート製剤を服用している場合も、整形外科医あるいは内科医
との連絡が必ず必要となります。
以上、基本的なことを記載してみました。
という方はこまい歯科までご連絡ください。
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