患者さんからの質問:虫歯はどうやって取っていますか?
投稿日:2024年2月1日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol594)
患者さんから「先生は虫歯をどうやって取っていますか?」
と聞かれることがごくごく稀にあります。
虫歯の削り方は先生1人1人で全く削り方もやり方も全く異なります。
当記事ではあくまで私個人のやり方を簡便に記載しました。
その点は予めご承知おきください。
私はまず虫歯を削る前に最低限、次のことを頭にインプットしておきます。
過去にどれくらい虫歯治療をした形跡があるのか?
歯磨きの状態は?
歯肉の状態は?
どんな歯並び、どんなかみ合わせなのか?
最低限、これらをチェックするのです。(まだ他にもいろいろありますが)
続いて実際の虫歯ですが、
まずは歯を乾燥させてよく見える状態にします。
次に光を当てて内部の広がり具合をチェックします。
歯に亀裂が入っていたり、詰め物があればそれに沿って
虫歯が広がっている可能性もありますので、それらも
必ずチェックします。
この時に、レントゲンも併せてチェックすることで
どういう処置になりうるか?を推測します。
ただし原則は、できるだけ歯を不必要に削らないことですから
削る前にそれを再度強く意識します。
それから実際に歯を削っていきます。
まずはできるだけ小さいバー(歯を削る器具)を使います。
予め虫歯が大きいとわかっている場合は効率も考えて適切な太さのバーを使います。
虫歯はだいたい茶色~黒色、そして軟らかく、表面に艶がありません。
事前の情報と合わせ、虫歯の感触を慎重に確かめながら削っていきます。
途中、虫歯か健康な歯の部分か?がわからなくなってきたら
虫歯の検知液を使います。
(虫歯の検知液は価格が高い上、手間暇もかかるのですべての歯医者さんが
使えるわけではないのが実情です・・・)
少しでも検知液に染まったらそれは原則虫歯ですので削り取ります。
ただし稀に検知液に染まるけれど健康な部分であることもありますから注意が必要です。
(その逆もしかり。検知液に染まらなかったけれど虫歯が残っている場合も稀にあります)
そういう時には私はスプーンエキスカベータという器具を使って
手作業で虫歯が残っていないか?を確認していきます。
そのスプーンエキスカベータでも削り取れなくなれば
虫歯は取りきれた、と言えます。
もう1つベースとしてあるのが、歯の寿命をできるだけ伸ばすことです。
どういう削り方をすれば長持ちするか?それも同時に考えなければなりません。
言葉にするとこんな感じですが、
さまざまなことを瞬時に判断しながら20年診療してきました。
何事もそうですが、細部まで考えていけばいくほど
もっとハイレベルな世界がありますね。
21年目を迎える今も、まだまだ日々努力を積み重ねている次第です。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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