なぜ歯が痛むのか?③
投稿日:2024年2月9日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol599)
★歯の痛みの種類
発生原因から4つに分類できます。
①侵害受容性歯痛(=歯原性歯痛):歯や歯根膜に原因があって生じる歯痛
②関連痛:歯以外あるいは痛いと感じる歯以外に原因があって生じる歯痛
③神経因性歯痛:末梢神経あるいは中枢神経の機能異常によって生じる歯痛
④心因性歯痛:心理的原因によって生じる歯痛
今日は3番目。
③神経因性歯痛:末梢神経あるいは中枢神経の機能異常によって生じる歯痛
①②と異なるのは、痛みのセンサーである受容器が興奮しないのに痛みが起きる
ということです。
ここで中学校の理科の復習です。
神経が痛みを感じ取って脳に伝達するとき、侵害受容器(神経細胞の末端)が興奮します。
すると、活動電位と呼ばれる電気信号が発生し、
脳に向かってその電気信号が波のように伝わっていきます。
いわば、痛みの警報、警告のシグナルを脳に送っているわけですね。
①で説明した侵害受容性歯痛というのはまさにこのメカニズム。
ところが神経因性歯痛ではこの侵害受容器の興奮が起きない、というわけです。
でも一方で、活動電位、すなわち痛みを伝える電気信号自体は発生する。
なぜでしょうか?
この辺のメカニズムは次回ご紹介します。
ちなみに、
歯の神経を取る・歯根の消毒をする根管治療において
神経因性歯痛の発現頻度は男性5%、女性9%(Marbach et al,1982)
というデータもあります。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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