歯医者さんが教える!麻酔が効かないってどういうこと?③
投稿日:2021年10月25日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol242)
「麻酔が効かない、効きづらい」という場合に
考えられる典型的な3番目がこちら。
3.痛みを強く感じやすい状態になっている
体内に入り込んだ化学物質は、基本的に肝臓で分解されます。
肝臓にはシトクロムP450という酵素があり、この酵素によって
化学物質が分解されるわけです。
お薬を常時飲んでいる人(抗うつ薬、向精神薬、鎮痛薬など)、
普段から多く飲酒している人、
こういう方々は麻酔が効きにくくなります。
なぜかというと、シトクロムP450の量が増える酵素誘導
という現象が起き、麻酔薬が分解されやすくなってしまうから
なのです。
また、緊張しやすい人、ストレスに弱い人も
麻酔が効きにくい傾向にあります。
痛みを感じる閾値というものがあります。
この閾値が曲者で、客観的に測定できる絶対値でも変化しますが、
患者さんそれぞれの主観や精神状態によっても変化します。
だから、ちょっとの痛みですぐ閾値に到達してしまい、
痛みを感じやすい=麻酔が効きにくい
というケースも十分あり得るわけです。
それから睡眠不足も侮れません。
慢性的に睡眠不足で、毎日3時間しか寝られていないという患者さんが
いらっしゃいますが、麻酔が効きづらいことがあるようです。
ということで、こういうことも頭に入れながら、
できるだけ患者さんが痛くなく快適に治療を受けられるように
といつも思って診療にあたっております。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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