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歯性上顎洞炎だと抜歯しないといけないですか?

投稿日:2024年9月2日

カテゴリ:ドクターズブログ

こまい歯科の小泉です。(vol694

 

とある患者さんが

何でもないのに鼻がにおう

という症状を​おっしゃっておられました。

その患者さんはその症状が出てからすぐに耳鼻科に行ってCTを

撮影したそうです。

 

しかし、CTでは全く異常なく、上顎洞(副鼻腔の1つ)の粘膜もきれいだ、

異常なし、と診断されたそうです。

 

そして先日、急に歯が痛くなって受診されました。

 

下の顎のリンパが腫れて歯も痛い、とのことでした。

 

しかし、下の顎の歯には異常なし。

 

結局その痛みとリンパの腫れは上の顎の歯が原因だったのです。

 

マイクロスコープで精密根管治療を行い、歯根の先まで到達した後、

なんだか少し粘り気のある透明な液体がどんどん出てきました。

 

どうやらその歯が原因で上顎洞炎を起こしていたようです。

 

精密根管治療後、痛みは見事に消えました。

 

その患者さんからのご質問で

「歯が原因の上顎洞炎(=歯性上顎洞炎)だと、歯を抜かないといけないですか?」

と心配そうなお顔で聞かれました。

 

確かに歯性上顎洞炎を引き起こすような状態の歯というのは、

それなりの重症な場合が多いかもしれません。

 

しかし、粘り強く治療をした結果、回復したケースは多々あります。

 

ですから、

歯性上顎洞炎だと抜歯しないといけないわけではありません。

精密根管治療をしてできるだけ抜歯を避ける、という選択肢を

検討してみてもよいのではないでしょうか?

 

 

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