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歯医者さんが教える!バイオセラミック系シーラーについて

投稿日:2024年9月6日

カテゴリ:ドクターズブログ

こまい歯科の小泉です。(vol697

 

今日は少々マニアックなお話をします。

 

精密根管治療におけるシーラーについてです。

 

シーラーというのは、根管充填を行う際に使うガッタパーチャを

充填する際に、歯と接着させるため使われるセメントのことです。

 

昔からずっと使われているのはキャナルスとキャナルスNの二種類です。

 

実は、根管治療においてこれらシーラーが良い悪いとかは重要ではないようです。

 

確かに今、精密根管治療の分野では、バイオセラミック系シーラーというのは

ここ数年ホットな話題となってはおります。

 

しかし、昔ながらのシーラーと比べてバイオセラミック系シーラーがすごく優れているか?

というと、それは残念ながら科学的には証明されていない、というのが実情だからです。

 

ただ、ミクロの世界を顕微鏡で調べる、いわゆる組織学的検査というもので比較すると

細胞達の様子はバイオセラミック系シーラーのほうが優れている、という報告もあります。

 

▼ニシカ社のホームページより引用

また、米国でもバイオセラミック系シーラーを使うことで

根管充填の方法もよりシンプルにしよう、という方向性が一部で出ているのもまた事実です。

 

繰り返しますが、今のところはバイオセラミック系シーラーを使おうと使うまいと、

治療成績は差が出ていない、という結果になっています。

(今後もしかすると変わるかも?しれませんが・・・)

 

いちおう、私も精密根管治療ではバイオセラミック系シーラーに切り替えましたが

治療成績には差が出ないであろうことは承知して使用しております。

 

いずれにせよ、治療成績に差が出ないという現実からすると、

治療の本質はシーラーの種類ではなく、別のところにある、

ということのようですよ。

 

 

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