歯医者さんが教える!セラミックの詰め物の利点とは?
投稿日:2024年8月22日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol688)
セラミックの詰め物についてよくご相談を受けます。
その時感じることですが、
セラミックの詰め物の利点について意外と知られていないことが
あるようなので解説してみます。
まず、皆さんが真っ先に思いつくのは
見た目が白くて綺麗
ということではないでしょうか?
では、それ以外には何があるか?というと、
・虫歯菌・歯周病菌がくっつきづらい
・歯の強度がかなり回復できる
・歯の内部に虫歯が広がりづらい
この3つが、見た目が白くて綺麗という点以外での
セラミックの詰め物における大きな特徴
になります。
注意:ここで述べているセラミックの詰め物とは、emax・セレック・陶材の3つだけです。
フルジルコニアインレー、ハイブリッドセラミックスインレーは対象外です。
・虫歯菌・歯周病菌がくっつきづらい
これはセラミックの表面がツルツルしていることによります。
さらに科学的に踏み込んでみます。
お口の中の細菌たちは、直接歯の表面にくっつくことができません。
実は、歯の表面にはペリクルという、
唾液由来のたんぱく質成分(※)
がくっついて作られる薄い膜
が必ずできます。
(※(特にPRP(Proline-rich protein )とスタテリンが
歯のハイドロキシアパタイトに特異的に結合しやすい)
このペリクルがないと、お口の中の細菌が歯の表面にくっつくことができないのです。
セラミックの表面にはこのペリクルがくっつきづらいようなのです。
だからセラミックには虫歯菌・歯周病菌がくっつきづらい、ということです。
・歯の強度がかなり回復できる
これは有限要素解析という物理学的解析の結果、セラミックだけはこの特性があることが
判明しています。
他の材料だと歯の強度の回復はある程度はできますが、セラミックには及びません。
(注意:残っている歯の部分が弱い、量が少ないとこの効果は発揮できません)
・歯の内部に虫歯が広がりづらい
セラミックは強力な接着剤(歯科用接着性レジンセメント)で歯に接着させます。
その力は、1平方センチメートル当たり200Kgほどもあります。
しかもそう簡単に壊れません。
そのため、そう簡単に歯とセラミックの間に
虫歯菌がセラミックの内部に侵入して虫歯が広がることが起きにくいです。
(注意:お口のお手入れが悪いと、セラミック以外の部分から虫歯が広がります。
その点は誤解のないようご注意ください)
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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