歯医者さんが教える!麻酔をすると心臓がドキドキするのはなぜ?
投稿日:2021年8月2日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol203)
歯医者さんで麻酔した後、心臓がドキドキした、ということはありませんか?
歯科衛生士さんや歯科助手さんが可愛かったからですか?
確かに当院は美人ぞろいですが・・・。
あるいは担当の先生がハンサムだから?とか。
それは今日の話題とはちょっと違うのでさておき・・・。
患者の皆さんはだいたい緊張しているせいもありますが、
実は麻酔薬の影響でもあるのです。
歯医者さんでよく使われる麻酔薬自体に
アドレナリンというお薬が1/8万(1.8mlあたり22μg)入っています。
この副作用(アドレナリンのβ作用)により心臓がドキドキします。
怒ったり不安になるとアドレナリンが出ることは皆さんもよくご存知とは思いますが、
そんな時、心臓もドキドキしますよね?
交感神経系は闘いの神経ですから、そこからアドレナリンが出て心臓のβ受容体にくっつくと
心拍数が上がります。これと同じことです。
ということで、
「歯医者さんで麻酔の注射をしてもらったら
心臓がドキドキしてしまった。
これって、恋かしら?」
そうじゃないんです。
よくあることなので心配はないですからご安心ください。
もちろん、まれに具合が悪くなる場合もありますから、遠慮なくスタッフや先生に
言ってくださいね。
ところで心臓がドキドキするだけなら良いと思うかもしれませんが、
心拍数が上昇するということは心臓に負担がかかりますし、血圧も上昇します。
循環器系基礎疾患をお持ちの方々は、麻酔のせいで身体に負担がかかってしまいます。
そのため、基礎疾患をお持ちの方には一工夫して
循環器系に影響が出にくいように配慮しなければなりません。
ただし、
取り分け、心筋梗塞を直近半年以内に発症したとか、
血圧が180/110mmHg以上、
という場合はハイリスクになりますから、歯科治療以前に
まずは内科医を受診しましょう。
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