歯医者さんが教える!歯の移植と再植③
投稿日:2024年4月17日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol632)
今日は歯の移植について。
歯の移植とは、
歯がダメになって抜かなければならなくなった時に、
ご自身の他の歯を抜いて
ダメになって抜いた歯の部分に
植えることを言います。
歯の移植においては
ドナー(臓器提供者)もレシピエント(移植を受ける人)も
同一人物です。
ドナーとなる歯は、その多くが親知らずです。
レシピエント部位の歯は、その多くが奥歯です。
さすがに奥歯を前歯に入れるのは・・・、
サイズが合わないことがほとんどですね^^;
さて、歯の移植、どれくらいうまくいくの?
というご質問をよく受けます。
実はこれ、答えに困ります・・・。
2022年のシステマティックレビューによると、
自家移植歯の全体的な失敗率は 2.0% ~ 10.32% と低く、
1 年生存率は 97.4% ~ 98.0% と非常に高いことがわかりました。
5年生存率は81%~98.2%でした。
しかし、他の論文も合わせると、
60~90%という
幅の広い成功率が言われているようです。
また、移植する歯がどれも条件が異なることから、
さすがに確たるデータを出すことは至難の業かと思われます。
そもそも移植をする歯医者さん自体の数が少ないのですから・・・。
私もこれまで移植は過去20年で10ケースほど経験しました。
幸い、失敗は今までのところありません。
中には15年近く経過を観ているケースもあります。
ただし、移植には条件がありまして、その条件から外れると
失敗する確率が上がることが知られています。
その条件はまた後日ご紹介しますね。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
■ 他の記事を読む■