意図的再植って痛いですか?
投稿日:2024年8月30日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol693)
意図的再植という処置があります。
これは、
・根管治療をしたけれど治らなかった
・歯根が割れている
といった場合に行われる治療法で、ほとんどの場合が前者です。
意図的再植って何をするか?というと、
①わざと歯を抜く(=意図的に抜く)
②根管治療では触れなかった感染部分を削り取る
③②で削り取った部分をMTA、スーパーボンド、セメントなどで埋める
④抜いた歯を元の位置に戻す
⑤戻した歯を固定する
という内容の作業を行います。
患者さんがこれを聞くと、歯を抜くという時点で
「痛そう!」
と思うのも無理ないかと思います。
でも実は、抜歯と同じダメージでしかありません。
意図的再植だから痛い、というわけではないのです。
施術時間自体も、私の場合ですと麻酔してから固定完了まで40分程度です。
無駄に長い時間をかけてしまうと、
歯根表面にある歯根膜細胞たちが乾燥して死んでしまいます。
歯根膜細胞はけっこうデリケートです。
大学時代、研究室でシャーレの中で歯根膜細胞を
培養していた経験もあるのでミクロの世界のイメージも持ちながら施術しています。
とても繊細な細胞達なので、実は歯を抜く時には最大限の配慮をしています。
そのせいか、今まで意図的再植後に痛い、と言われたことはないですね。
こまい歯科までご連絡ください。
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