歯をどうしても抜きたくない場合におけるヘミセクションという方法
投稿日:2024年7月22日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol674)
先日は関西の方からはるばる東京・千歳烏山の私をご指名して
来院された患者さんがおられました。
私のところに来る前に、お住まいの県と大阪府それぞれで
いくつかの歯科医院を回ってこられたそうです。
ただ、どこの歯医者さんでもレントゲンを診るなり、
「これは抜歯です」
としか言われなかった、とのことでした。
その歯は下の一番奥の歯で、親知らずのせいで奥側の歯根が吸収した?
あるいは虫歯?で半分以上溶けてしまっていたのです。
そのため、確かにどの歯医者さんも抜歯だと回答されたのは
無理もないかな、と思いました。
しかし、
「どうしても抜歯したくない」
という患者さんのご要望と想いが強かったことは、
新幹線でわざわざ関西から来ていただいている時点でよくわかりました。
そこで、1つ私からご提案したことがあります。
それはヘミセクションです。
ヘミセクションというのは、奥歯で歯根が2つある時に、ダメな歯根だけ
間引きして、もう1つの歯根を残して歯を作る、という方法です。
(上図の1/2を抜歯、が該当します)
ただし、この方法には欠点が3つあります。
①歯根が2つに完全に分離していないとヘミセクションはできない
②本来2つあるべき歯根の1つを間引きするため、歯自体の強度が低下することにより
歯の寿命も短くなる可能性が高いこと
③2つの歯根のうち、片方が健全(歯根が短い、虫歯があるなどの異常がない)
でなければ施術できないこと
これらの欠点を頭に入れていただいたうえでご相談いただければ幸いです。
また、ヘミセクションは比較的難易度が高い施術法であるため、
治療を受けてくれる歯医者さんの数自体が少ない点にもご留意ください。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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