歯医者さんが教える!根管治療におけるマイクロスコープと肉眼の違い①
投稿日:2021年3月18日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol143)
Q:根管治療(※)で、マイクロスコープと肉眼での治療って、
そんなに違うんですか?
(※歯の神経を取る処置あるいは歯根の消毒)
A:はい、全くの別物だと思ってください。
一番わかりやすいのは
治療の成功確率
ではないでしょうか?
東京医科歯科大学歯学部の2006年の調査によれば
肉眼での治療はおおむね30%前後
であることが判明しています。
一方、マイクロスコープでの治療成功率は数多くの研究で報告されていますが、
どの研究でもだいたいは
初めて神経を取る場合で90%
既に神経を取ってある場合で80%程度
の数値あたりに収まっています。
なぜこのような違いが出るのでしょうか?
治療する側の私からすれば、
これらの数値は
むしろ当然の結果だと思っています。
いくつかの要素がありますが、
患者さんにとって一番わかりやすいのは
直接歯の中を見ているか否か?の違い
かもしれませんね。
たとえば
台所やお風呂の排水溝の中を掃除するとしましょう。
肉眼の場合は、
目隠しをして後ろ向きになって、鉄の棒でお掃除をするようなものです。
これだと棒が当たった部分は汚れが落ちるかもしれませんが、
当たらない部分も多いのではないでしょうか?
何せ見えないのですから
勘でお掃除するほかないわけです。
一方、
マイクロスコープの場合は
ちゃんと排水溝に向かって
5倍、10倍、20倍
と景色を大きく拡大して、
細かい汚れまで確認しながら
いろんな器具を使って取り除いていく。
これぐらいの違いがあるのです。
ご希望の方はこまい歯科までご連絡ください。
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