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歯医者さんが教える!智歯周囲炎(親知らずの腫れ)に抗生剤は効くのか?

投稿日:2024年7月12日

カテゴリ:ドクターズブログ

こまい歯科の小泉です。(vol671

 

​親知らずが腫れた、痛い、という経験をお持ちの方、

けっこういらっしゃるかとおもいます。

それで歯医者さんに行ったらお薬を出されて、

飲んだら痛みと腫れが治まった。

 

こんな時、患者さんの多くは

「抗生剤で親知らずの痛み、腫れが治まった。良かった」

と思うことでしょう。

 

中には

「抗生剤を飲んだら親知らずの痛み、腫れが治った」

と思い込んでしまう方もおられます。

 

しかし、実は抗生剤を飲んだから親知らずの炎症が治るわけではありません。

 

あくまで、暴れている細菌たちをある程度殺菌したり活動を抑えたりして

炎症を弱めているだけなのです。

 

親知らずの歯自体には抗生剤がしみわたるわけではありません。

 

例えば胃においてピロリ菌を殺菌するために抗生剤を服用するケース

ですと、胃全体に抗生剤がしみわたりますので抗生剤が効きます。

 

あるいは、どこか体をけがして化膿したとしましょう。

そこも基本は軟組織と呼ばれる軟らかい組織なので抗生剤がしみわたります。

 

それに対して

歯の場合は硬いですし、血管も通っていない場所がほとんどですので

抗生剤がしみわたりません。

 

この点がお口の中独特(歯科特有)の事情なのです。

 

そのため、親知らずが一度腫れてしまうと、抗生剤は確かに一時的には効きますが、

完治させる力は全くありません。

 

親知らずを抜くしか根本的解決法がないのです。

 

この点を知らないと、無駄に延々と抗生剤を飲み続ける羽目になりますので

ぜひ覚えておかれるとよいでしょう。

 

 

 

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