歯医者さんが答える!赤ちゃんの虫歯菌が心配という質問②
投稿日:2020年10月7日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol77)
前回の記事で、生後半年くらいの赤ちゃんをもつお母さんから、
「自分の赤ちゃんに他人の赤ちゃんの虫歯菌がうつったかもしれない。
どうしたらいいですか?」
という質問をご紹介しました。
今日はその回答編。
【私からのアドバイス】
まず、
次亜塩素酸水で口の中を消毒するのは止めましょう。
次亜塩素酸水による消毒殺菌効果をうたうメーカーが後を絶ちませんが、
極めて濃度が低くなければ人体に安全ではありません。
次亜塩素酸水は確かに食品添加物として認められていますし、
食品の消毒にも使われています。
しかし、食品の場合は必ず使用した後にすべて除去する決まりになっています。
次亜塩素酸水は活性酸素
(次亜塩素酸、過酸化水素、ヒドロキシラジカル)が発生します。
これらは細胞膜やたんぱく質、核酸に多面的に作用し、酸化することで
害を与えます。
生後半年程度の赤ちゃんだと、まだ口腔粘膜も未熟ですので損傷の恐れがあります。
おそらく濃度はかなり低くしているようなので大丈夫かもしれませんが、
決して安全性は確立されたものではありません。
そんなに虫歯菌が心配なのであれば、
今生えている乳歯をまずきれいに保ちましょう。
これが大原則であり、基本中の基本です。
また、虫歯になりにくい人達から抽出されたL8020乳酸菌が販売されています。
それらはタブレットになっているはずなので、それを細かく砕いて
水に溶かした状態で与えてみるのも1つのアイディアかもしれません。
もちろんL8020を与えたから有利になるという確証は残念ながらありません。
20~30%程度、虫歯菌や歯周病菌を減らしてくれるというデータが
あるくらいですし、害が及ぶわけでもないので、1つのアイディアとして
やってみるのは悪くないでしょう。
何はともあれ、まだ虫歯になっていないのです。
過度に心配せず、基本のケアを徹底していきましょう。
をお探しの方はこまい歯科までお問い合わせください。
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